第27回日本定位放射線治療学会

ご挨拶

第27回日本定位放射線治療学会

会長 松村 明

筑波大学医学医療系教授

chairman_matsumura_akira

この度、第27回日本定位放射線治療学会を2018年6月22日(金)につくば国際会議場にて開催させていただくことになりました。

本学会は、1992年の設立以来、頭部疾患を対象とした放射線治療の一形態として始まった定位放射線治療の発展に寄与してきました。すでに体幹部疾患への適用拡大は確立し、頭部疾患に対する長期成績も明らかになりつつあります。放射線治療全般においては、近年の治療技術革新が目覚ましく、画像誘導放射線治療や強度変調放射線治療の普及に加えて、陽子線治療等の粒子線治療も実用化されてきています。そのような中で、定位放射線治療のさらなる発展の方向性について議論するべく、今回のテーマを「定位放射線治療の目指すところ」と致しました。

プログラムとして、定位放射線治療の適用拡大の方向性を探るために、原発性悪性脳腫瘍への応用や脳動静脈奇形以外の血管病変への応用などにも焦点をあてたシンポジウム等を予定したいと思います。その他、小児への適用と課題、体幹部疾患における治療成績などバラエティに富んだセッションを予定していますので、脳神経外科医、放射線腫瘍医の皆様に専門分野の枠を超えた活発な議論を行っていただき、定位放射線治療の方向性を検討する良い機会になればと考えています。

また、本学会は定位放射線治療の発展のみならず、定位放射線治療に関する教育と訓練に寄与することも目的としております。今回は、今後放射線治療に取り組みたいと考えている先生方を対象とした教育セミナーを開催する予定です。放射線生物学、医学物理などの基礎的知識から定位放射線治療を含めた治療入門編までを集中的に学べるプログラムを予定しています。本セミナーを通して、これから放射線治療に挑戦するきっかけを得ていただければ幸いです。

多数の皆様方の、本会へのご参加と活発なご討論を心よりお待ち致しております。